杉並区内に在住・在勤のマンション管理士の団体です
 

 平成28年3月19日 マンション管理セミナー
 「杉並マンション管理士会への相談事例紹介」
  ~管理組合にはこんな悩みがある~


 講師:一般社団法人  杉並マンション管理士会  廣尾 東

マンションでの快適な暮らしを守り、資産価値を維持する活動をなさる中で、皆さまそれぞれに、悩みやご苦労がおありかと思います。あるいは「悩み」とまでは言えない小さな違和感や疑問点を抱えたままの方もいらっしゃるかもしれません。そしてそれはあなたのマンションだけでなく、周囲のマンションでも同じかもしれません。

「他のマンションではどうしているのか聞いてみたい!」と思われたことはありませんか?

今回のセミナーでは、昨年ご好評いただいた交流会(グループディスカッション)を再企画いたしました。
交流会の前に、「杉並マンション管理士会へのご相談事例紹介~管理組合にはこんな悩みがある~」から学ぶ講演も行いました。



①マンションの漏水とその対応

「マンションの漏水とその対応」では、漏水被害発生時の対応、原因箇所が専有部分か共用部分かの判定の仕方、保険対応の流れ、全戸一斉の配管更新工事の進め方について、一連の流れをご説明いたしました。

◆ 専有部分の漏水被害発生時の対応

(1)早急な漏水原因(箇所)調査の実施
調査は、管理組合経由、管理会社又は専門家(一級建築士等)へ依頼する。
調査費用は、管理組合の一時立替えが通常であるが、ほとんどの場合管理組合が付けている損害保険にて対応できる。
また、原因調査報告書(現状写真付き)を必ず入手する。

(理由)
原因が究明されないまま時間が経過すると、漏水被害範囲が益々拡大する
ため、早急な原因調査と対応が必要である。

◆ 全戸一斉の配管更新工事検討

築年数とともに各種配管から漏水事故が増えてくる。 管理組合が、専有部分を含む各種配管を全戸一斉に更新工事を行おうとする場合、以下の注意が必要になる。

(1)管理規約(敷地及び共用部分の管理)の変更
国交省標準管理規約では、専有部分の管理は、あくまでも個人の責任であるため、管理組合が管理組合の費用でその工事を行う場合、管理規約を変更する必要がある。

(2)長期修繕計画への組み入れ
(1)項の管理規約変更に合わせて、マンションの長期修繕計画に、共用部分の各種配管更新工事とは別に、専有部分の給水管・給湯管又は排水管の更新工事項目を追加計画と予算化する。

 

 

②「民泊」規制緩和の動向とその対応

「「民泊」規制緩和の動向とその対応」では、民泊に関する現行制度や特例、大田区の「民泊」条例・規則、厚生省・国交省の動き等をご紹介し、管理組合が民泊を禁止とされる場合の、規約の改定案についてもご案内致しました。

◆ 管理規約改訂の事例(管理規約)<管理規約+使用細則の改訂>

(1)管理規約(専有部分の用途)の改訂事例(簡略表示)
1.区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。(標準管理規約第12条)

<追加規約>
2.区分所有者は、その専有部分の全部又は一部につき、前項に定めるほか、使用細則に定める行為をしてはならない。

3.区分所有者が前2項に抵触する行為をしていると理事会が認めたときは、理事長は、必要な範囲内に於いてその専有部分に立入ることができる。
この場合、当該区分所有者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

◆ 管理規約改訂の事例-2(使用細則)<管理規約+使用細則の改訂>

(2)使用細則(専有部分用途の禁止事項)改訂事例(簡略表示)
区分所有者は、・・・以下の行為をしてはならない。

1.対価を得るための宿泊施設又は一時的に滞在もしくは出入りする場所として不特定の者を宿泊又は使用させること。

2.その他、利益を得る為、継続的に営業又は接客を行う場所として使用又は使用させること。

※今後の厚生省・国交省や、検討会の動きにより、使用細則の禁止事項を随時追加する。(総会普通決議) 



③マンション管理会社の変更の仕方

「マンション管理会社の変更の仕方」では、安易な管理会社の変更は、より状況の悪化を招く可能性がある為、慎重に対応する必要があることをご説明し、その上で、管理会社の変更でしか問題解決に至れないことが確定した場合の、管理会社の変更手順について、ご説明いたしました。

◆ 安易な管理会社変更は禁物

(1)問題点の抽出が最重要
管理会社変更は最終手段であり、安易な切り替えは、新しい管理会社が以前の会社より劣悪で、住民同士が出口のない意見対立になる可能性がある。

(2)本当に管理会社に起因する問題か(ポイント)
「管理会社の問題」と「管理組合の問題」を混同していなか
②問題点が管理委託契約の範囲内であるか
③組合や居住者の誰にとっても問題
(フロント)担当者の変更で済まないか
月次報告がしっかりされているか
会計業務が適正におこなわれているか
外部の専門家の見解、意見を聴いたか

◆ 実際の管理会社変更手順

(1)基本的な変更手順
①管理会社の問題点の確認
②管理会社変更の合意形成
③見積もり項目の確定
④管理会社5~6社から相見積もり徴収
公開ヒアリング
管理会社決定の臨時総会
⑦重要事項説明会及び管理委託契約内容の臨時総会
⑧現行管理会社からの引き継ぎ
⑨新管理会社の業務開始



<質疑応答のご紹介>

Q
いつも充実したセミナーをありがとうございます。杉並区民ではないのですが、無料相談会に申し込むことはできますか?
A
区営の相談会については、基本的には杉並区民・杉並区のマンションが優先ですが、参加申し込みの無かった時間帯については、杉並区民以外の方の相談も受け付けています。

Q
民泊について。今年一年は様子を見て、来年の定期総会にて決議しようかと考えているが、早急に対策した方が良いか。
A
先般、標準管理規約が改定されたばかりで、この最新版の標準管理規約に沿った改定をする場合、多くの管理組合では、意見交換会や説明会を行う場合、総会承認も含めて、一年がかりの改定作業となる場合も想定されます。この間、恐らく民泊は早急に広がっていってしまうので、既に管理組合内で「民泊禁止」との意思統一がなされている場合は、来年の定期総会を待たずに、臨時総会にて早めに対策された方が無難と考えます。



質疑応答の後、「株式会社住宅あんしん保証」の渋谷氏より、住宅瑕疵担保責任保険についての説明がありました。

第2部として、参加者の皆様の興味関心に従い、

1.「組合運営や住民マナー等に関すること」
2.「大規模修繕や長期修繕計画等に関すること」

の2グループに分かれ、各自の経験や悩みの紹介の後、活発な議論が交わされました。


講演及びグループディスカッションの様子

 

 

 

 


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